2019年5月10日金曜日

SR600紀伊山地(中編)最後まで気を抜くことなかれ

二日目の朝です。
5時50分にリスタートしました。
ホテルで食べた朝食用のカップ麺は、箸を忘れたので歯ブラシの柄で食べたとです。
箸がないことに気づいた時は、結構焦ったぁ。

軽く朝食を摂った後は、タイヤに空気を入れた。
私のチューブはラテックスなので丸二日ほど空気を入れないと、105PSIほどあった圧力が60PSIまで落ちます。ACORのミニフロアポンプが優秀で60PSIから100PSIまで1分ほどで入る。

<Day2装備編>
ボトル二本 カロリー摂取用と水
モバイルバッテリー 10000mhA+6700mhA
充電器, レインコート上, 軽量ウィンドブレーカ, シューカバー
レッグウォーマー, 長指手袋, デジカメ, コマ図, ミニフロアポンプ
工具一式, 予備タイヤ, 予備チューブ*2, 予備スポーク
耳栓, サバイバルシート
粉飴250g(前日とは別で追加)

この日はゴールまでアッタクするつもりなので、夜間の山岳アタック用に防寒具を増やした。(赤字が追加装備)

<ホテルからPC-9>
新宮から勝浦までは多少のアップダウンを交えながらの平坦路。朝のウォーミングアップには丁度いい。睡眠時間は6時間とったけど、今一すっきりしない頭を覚醒させた。

15kmほど進むと勝浦に到着。
勝浦のコンビニでしっかりとした朝食を摂った。
ここから先、250kmは24時間営業の商店はない。

これから挑む、山のプロフィールはこんな感じ。斜度は概ね5%程度で最初の山が獲得標高で600m、次が300m、最後が200mとなっている。

どんな一日が始まるのだろうか。
不安もあったが結構ワクワクしていた。

熊野那智大社までの登りは朝の気持ちのいい時間を軽快に登れた。
前方に那智の滝が!ついに来たぞ~。

私は、これで日本三名瀑を制覇♪

PC-9 253.4km地点 7:22(予定8:00)

おたき餅なるものを食べたかったが、8時からなのでパス。

<那智勝浦線の3峠攻略>
その後も那智勝浦線の最初の峠を登っていきます。
一つ目の峠までの道は絶景で最高です。

来て良かった~。

九州の山々が見せてくれる絶景とは違う景色に出会えて良かった。しみじみ。
一つ目を登り終えて下りへ。たまに穴が開いてたりはするので全開では下れないけど、ストレスなく下れる。下りきった所には集落があって、こんな所にも人が住んでいるんだなぁと驚き。

SR600紀伊山地では山間の集落とはあちこちで出会います。

二つ目の峠道は、初体験の酷い道w
もとは舗装路だったのだろうけどアスファルトが流れてしまって、穴ぽこだらけ。穴の開いていない轍の部分は木々が折り重なってダートに近いぞ。

俺の技量じゃ、夜間や雨だったらこれは押し歩きだな。

凸凹でもアスファルトが残っている道は素晴らしいんだ!しみじみ。


朽ちているのは道だけじゃない家屋も。。。

下りも朽ちた道じゃないよな?と心配ながら進んだが、幸い下りはアスファルトはしっかり残ってた。冒険している感じで楽しい。

三つ目の峠は何事もなく終了し、下り始めるととても綺麗な川沿いを走る。
 川底は綺麗に見えるし、風景が写りこむぐらい綺麗だ!
さっきまでの酷い道から一転癒される。

<PC-10玉置山>
下りきってしばしの川沿いの平坦路を進む。
平坦はわずか15kmで、その後はこのSR600の難関峠の玉置山への登坂だ。

その前にドライブイン志古でお昼を食べる。
熊野川弁当なる定食を食べて満足満足。

リスタート後は、トンネルを何本か越えて玉置山の入口へ。
しかし、通行止めのためキューシート通りには進めず数km程度の迂回指示に従ことに。通行止め看板は道路に打ち込まれた立派な看板で、ずいぶん前から通行止めのようだった。

2本のトンネルを使って迂回をするのだが、2本目のトンネルは対面通行ができない幅で灯火もない。こんなトンネルを抜けた先が登坂の開始というのも趣きありすぎだろ!

【玉置山のざっくりデータ】 
標高差810m(標高約1000m)
平均斜度7%(標高800mの付近は平坦のため数値以上にきつい)

トンネルを抜けるとしばらくは緩い登りで、ところどころに熊注意の標識。
さすがツキノワグマの生息地と言われるだけはある。

対面通行が難しい道なのにバス停があったりと不思議な山道だ。
前半は時折民家を抜けながら進むが、途中からはずっと狭い山道を進むことに。

勾配は標高800mまでは斜度10%に近い登りが多く、始めの内は7km/h以上が維持できていたが、徐々に6km/hにずるずると低下。。。やっぱり二日目はきつい。

それでも踏ん張って玉置神社側への分岐へたどり着く。

ここで標高800m、後200mか、、、。

ここからが一番きつかった。
傾斜計は12-14%を示し続けて、時速は5kmまで低下。
残り獲得70mぐらいまで来た所で、脳内で悪魔と天使がささやく。

押して登っても時速4kmは出るんだから、もう押したらよくないか?
後ちょっとなんだから押してもタイムは大差ないって。

でも、ここで降りたら最後の護摩壇山を押すことになるぞ。
後ちょっとまで頑張ったのにここで降りてしまって後悔しないか?

そんなこと考えているうちに、
PC-10到着! 334km地点 13:52(予定13:30)

バイクから降りるのも一苦労なぐらい疲労困憊だった。
『本当にもう廻らないよー!』一歩手前。

石碑近くの展望デッキでパシャ 山々!

<PC-11~PC-12>
いつまでも休んでいられないので下りへ。
登りと違って下り方面は道幅が広いところも多く、対向車は来るけど難しい下りではなく、下り切ってしばらく進むとPC-11であった。

PC-11 362km地点 15:20(予定15:30)
熊野本宮大社は昔はこの川に面してあったとか。水害で高台へ。

本宮にある「くまのこ食堂」で鹿肉丼を頂く。

うむ、美味くない!
ミネラル不足で舌がやられてきているのかも。

気を取り直して、PC-12へ向けてリスタート。


PC-12の手前には獲得標高450mほどの峠があるが、緩斜面のため玉置山の地獄に比べれば、走りながら回復してる感すらあるw

ここまで走ってきた私にはどうってことない道だな~
日もあって暑いのでダラダラと走る。

PC-12到着 384.7km地点 17:40(予定17:00)

40km先の龍神の食堂が開いているうちに着きたいので、ここでは何もせずにさっさとリスタートへ。

<SR600紀伊山地 最大の恐怖ポイント>
田舎道を淡々と走り397kmの分岐へ。
キューシートに注意書きがある。

「この後、放し飼いの犬に吠えられる」

いよいよ犬ゾーンである。
事前情報で知ってはいたが、かなりドキドキだ。
民家の横を抜けるたびに、この家か?

ビクビク...

この家は檻っぽいのがあるけど、ここか?

キョロキョロ...

って感じでおっかな吃驚走っていると、集落を抜けきる!

もしやラッキーパターンか?
犬に会わなかった人もいるようだし、助かったかも。

一安心して、橋を渡り山道へ。
小山のピークが見えて、視界が開けてくる。



(。´・ω・)ん? ピークに何かいるぞ。

道の真ん中でとぐろ巻いている何かがいるぞ。


お犬様でした(涙

げっ!こっちに気づいた。

立ち上がった。

猛スピードで一直線に私の方へ疾走してくる(超怖いっす

ワンワンワンッ!!

噛みつかれたって話は聞いてないけど、超ド迫力!

必死にスピードを上げるが、回り込むように吠えてくる。

勘弁してください(涙

顔を上げて周りを見ると、


げっもう一匹いるし!

じっとこっち見てます。。。
お前は来ないで~。

(もう一匹はスルーしてくれました)

ピークだったんで、下りが始まるとスピードが本格的に上がって、ようやく振り切れた。
心拍計外していたのでわからないが、二日目最大の心拍数をマークしてたかもw

いやー焦った焦った。

緩い下り坂を気持ちを落ち着かせながら進む。
そして、いくつかカーブを曲がるころには落ち着きを取り戻した。

あー怖かった。

(ブラインドコーナーを曲がる)











ワンワンワンッ!!

私「うわぁ!」

再びの正面からの不意打ちに思わず叫んでしまった。
まさかの三匹目がいましたwww

でも、三匹目は愛嬌のある奴で遊んでほしいオーラーが凄い出てて、思わず私は吹き出し笑いw

もしかしたら最初の犬も遊んでほしかっただけだったかも。
唸り声はなかった気がするし。

これが私の400km付近での出来事でした♪
チャレンジする方はワンワントラップ三連射の可能性もありますよ!
この後は陽が落ちて龍神へと突入していきます。

次回は後編になる予定です。

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